建築用内外装 特注レンガタイル 設計資料

レンガタイルメーカー / TLCアソシエイツ:私は、タイル業界に入って今年で37年目になります。様々な経験を通し、現在は建築設計事務所の皆様の「建築用のレンガタイルの専門家」としてお手伝いしながら活動しています。昨今、本当の事を困っている方々に伝えたい気持ちが溢れてきました。一つでもお役に立てる事ができればと思います。

当社の扱う専門分野は、せっ器質レンガタイル

建築業界関係者の一部の人達は、理解しているとおもいますが、せっき質タイルの「せっき」とは、通常ほぼひらがなで表記されています。

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上記のような環境依存文字の為、パソコンであえて表記する事ができますが、化け文字になって読みとれない可能性が大の為、ほぼひらがな表記です。

建築設計事務所の図面にも、本来の漢字表記にはほとんどなっておりません。

「石器」とパソコンで間違って記入されている場合が多いですね。

本業の私としては、どうもひらがなでは、軽さというか、本質が伝わらない原因ともなっている気もしています。

 

タイルの分類で、素地の質による分類があります。

素地の吸水率により分類すると、下記3種に分けられます。

  • 磁器質    吸水率 1.0%以下  焼成温度 1,300~1,200
  • せっ器質   吸水率 5.0%以下  焼成温度 1,200前後
  • 陶器質    吸水率 22.0%以下   焼成温度 1,000以上

2008年のJIS A 5209陶磁器質タイルの改正により、従来の陶磁器、せっ器質、陶器質の区分がなくなり、

Ⅰ類(3%以下)

Ⅱ類(10%以下)

Ⅲ類(50%以下)

の区分に刷新されました。

JIS A 5209陶磁器質タイルの改正 ※INAX資料参照

従来は、吸水率によって磁器・せっ器・陶器などの材質を区分し、内外の使用判断としていましたが、現況はタイルの素地の粗密を表すだけの規格となりました。

当社で扱う外壁レンガタイルは、結局 Ⅰ類とⅡ類の2種ということになります。

レンガタイルは、原料の条件や焼成環境により一律なものではありません。

 

一般的に、「レンガタイル」という言葉だけでは、素材の共通認識はできないわけで、昨今のセメント商品から、輸入材のカット加工のレンガ、磁器の釉薬掛け品など

ますます、通訳が必要な現状なのです。